鳥取西部〜島根東部を楽しむWebマガジン「旅色ノ軌跡」
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山陰まんなかのときめき記す 旅色の軌跡
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逆転磁気に固有植物、創造神御陵「比婆山」へ奇々怪々ハイキング

「イザナミノミコト」という神様はご存じでしょうか?
現存する日本最古の書物とされる古事記によると、この人間界は2人の創造神「イザナミ」と「イザナギ」によって創成されました。日本の国土を創るとともに毎年神在月に出雲大社に集結する「八百万の神」を産み出したとされております。

今回はその2人の神様のうち、大地と神々の母である「イザナミノミコト」が眠る場所とされ、山頂まで気軽にハイキング出来る島根県安来市の「比婆山」をご紹介いたします。

久米神社 里宮

比婆山にはイザナミを祀っている「久米神社」があります。
麓の里宮、山頂の奥宮の2社制となっており、奥宮にはイザナミが眠っているとされる古墳があります。
里宮へは車で行くことができ、拝殿のお賽銭箱の上には里宮と奥宮両方の御朱印が準備してあります。
また、全部で3コースある登山口の一つである「横屋参道」の入口へここから行くことができます。

久米神社は奈良時代にはすでにあったようですが、兵火や火災に見舞われ現在の姿は1945年頃再建時のもの。
拝殿
お賽銭箱の上には里宮と奥宮の御朱印があります。イザナミを含む熊野三所権現という神を祀る神社は熊野神社とも呼ぶそうです。

太古の逆転磁気を帯びた山

比婆山は現在とは地磁気が反転していた時代とされる「松山逆磁極期(70万~240万年前)」の火山活動によって形成された玄武岩を主とした山であり、一帯の強い磁場によってこの辺りでは方位磁石がでたらめな方位を示すそうです。
里宮から今回利用した峠之内参道の入口に行く途中、右手に採石場跡がありますが、むき出しになった岩肌には地殻変動の際に生じる「玄武岩柱状節理」を見ることができます。

玄武岩柱状節理、小さいころから知っている所ですが、採石場跡で模様に規則性があるので、重機でかなぐった跡かと思っていた…

今回は峠之内参道からハイキング開始

比婆山には3つのハイキングコースがあります。
里宮から行けて最も距離が長く(1,050m)、鎖場もありやや険しい「横屋参道」、
尼子古道とも呼ばれている「清水掻(こりかき)参道」、
途中まで車で行けて歩く距離が最も短い「峠之内(たわのうち)参道」です。

迷わず「峠之内参道」を選択しました。

登山口入ってすぐに滝がある。角ばった玄武岩の上をさらりと水が流れる、ここの水はミネラル豊富だとか。ここまでは車で行けます。
滝から車で少し登ったところで車から降りる。登山道は綺麗に整備されていますが、関係者様のこうした活動には頭がさがります。
木にかけられたしめ縄の残骸、かつては建物がたくさん建っていたのか跡地の看板が何本もあります。

比婆山固有の植物「陰陽竹」

比婆山山頂付近には「陰陽竹」という珍しい竹が自生しており、県の天然記念物に指定されています。マダケとササの中間種で、細い幹に大きな葉がついているのが特徴です。
江戸時代に本居宣長(もとおりのりなが)という学者が古事記を要約して書いた「古事記伝」によると、イザナミ御陵の周りには動物が近寄らず、そこに生えている竹を杖に使うと蛇等が寄り付かなくなったとのこと。それが陰陽竹なのでしょうか?

陰陽竹、杖にするには細いような気がする。

霊石「玉抱石」

山頂付近には丸い穴が空いた石がたくさんありました。
調べてもどんな過程を経て穴が空いたのか知ることができませんでしたが、この石は神気を宿しており、この石に触れてからイザナミ御陵へお参りをすると子宝と安産の御利益を受けられるとのことです。

玉抱石、なぜこんな穴が空くのか、この山はなぞが多い。

久米神社 奥宮

「出雲国風土記」によると733年に「久米社」として創建、一度は麓に社殿を遷し、1713年に再び山頂に再建されたとのことです。
登山ルートの一つの「清水掻参道」は「尼子古道」とも呼ばれ、尼子氏の武器や兵糧の輸送に使われていたとのことですが、乱世であった当時の兵火により社殿が焼失しました。江戸時代に入り松平氏がこの地を治めるようになると、久米神社を強く信仰するようになり社殿を山頂へ建立したとのことです。

とても熱心に信仰していたのか、登山道の途中で松平直哉公が植えたとされる大きな樅の木がありました。

奥宮拝殿
雲伯とは出雲国(島根県東部)と伯耆国(鳥取県西部)の併称。

本殿・イザナミ御陵墓

拝殿の脇を進み、本殿の後ろにイザナミが眠っているとされる古墳があります。派手な装飾はなく、土がこんもりと盛ってあります。

人様(神様)のお墓に直接カメラを向けて撮影するのには気が引けたため、本殿を撮影するときに映りこんだという設定で撮影。

諸説あるイザナミ御陵

いかがでしたでしょうか。
古事記には「その神避りしイザナミの神は、出雲の国と伯伎(伯耆)の国との境の比婆山に葬りき」と記述があります。
この比婆山のことで間違いないのでは?と思いますが、イザナミが眠っているとされる場所はいくつかあります。広島県にも比婆山という山があり、同じようにイザナミが眠っているとされています。

また、神々の子孫が現在の皇族にあたると言われていますが、宮内庁が明治時代におこなったイザナミ埋葬地の調査によると、現在の松江市八雲町の岩坂陵墓参考地を有力地としているそうです。
古事記では神々のお話の後に天皇が登場しますが、どこからが実在した天皇なのでしょうか?
実は最初から登場している神々もまた人間のことだったのでしょうか?
このあいまいさ加減が心地良いミステリーを呼んでいる気がします。

この比婆山も狂った磁場や陰陽竹、玉抱石など不思議な物がたくさんありますが、埋葬されたイザナミの力が残留しているんだなと思うとやけにしっくりと腹落ちします。
このパワースポットに是非行ってみてください。

比婆山久米神社
島根県安来市伯太町横屋486
https://yasugi-kankou.com/see/648/
あり(8台程度)
※データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。
※臨時休業や営業時間の変更の可能性がありますので、お出かけの際は、最新情報はお店の公式HPや公式SNS、直接店舗にお電話ご確認ください。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、鳥取県・島根県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。
玄武岩柱状節理
島根県安来市伯太町峠之内
なし
※データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。
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比婆山峠之内参道入口
島根県安来市伯太町峠之内
あり(2台程度)
※データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。
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※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、鳥取県・島根県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。
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y.takayuki0607
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星空や夜景撮影が好きで夜を中心に活動しております。 まだ知られていない山陰の魅力を発信していこうと思います。 よろしくお願いいたします。
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