山陰まんなか観光局

ココビトの綴り
山陰まんなかアンバサダーが綴る 届けたいココへの思い
San`in Mannaka Tourism Bureau presents [COCOBITO no TSUDURI]
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悠久の一品を探しに、「古道具チクタ」

古道具と聞いて何を想像しますか?
とても古い物で現代では使い物にならない代物、パッと頭に浮かんだのはこんなイメージです。
一方で、捨てるに捨てられない物、捨てたくない大切な物という一面も想像できます。

今回は誰かにとっては不要となった古い道具や雑貨たちと新たな使い手との縁を結ぶ、出雲市の「古道具チクタ」をご紹介いたします。

宝探し開始!まるで田舎のおばあちゃんちの蔵の中

店内に入ると異空間が広がっています。
派手な演出やデジタルな装飾は一切なく、ただただ「古いもの」がこれでもかというほど多く並んでいます。

所狭しと並ぶ道具、食器、雑貨の数々。
昭和、大正、おそらく明治時代の物まで色々なものが陳列されている。

カップや皿などの食器類の品揃えが豊富

数ある商品の中で今でも使えるのがやはり食器類、レトロなグラスやアンティーク調のカップ&ソーサー、ポット等がたくさんありました。
そしてこれらの食器を陳列している収納や棚も売り物となっており、古くなった真鍮製のとってや鍵、開け閉めの時に振動によって鳴る「ガラガラ」という音がとても懐古的です。

収納棚も中の食器もすべてが売り物。
状態の良い綺麗なものが多く並んでいる。
おばあちゃんの作った甘ったるいしそジュースを注いで飲みたくなる。

長い歳月をかけて刻まれた“風合い”を纏い、再び日の目を浴びることを待つ物たち

通常であれば経年劣化と判断してしまう見た目の変化も、その年月が何十年となればデザインの一部になる。その物自体の風合いの変化は勿論だが、時の移ろいとともに私たちを囲む物に使われている素材やデザインは変化している。それに合わせてパッと思い浮かべる“道具像”も脳裏に刷り込まれているのではないでしょうか。
その中にあえて古道具を置くことで生じるミスマッチ感に強い魅力を感じます。

細かい装飾が美しい収納、何をしまっていたのだろう。
経年は最高のデザイン。
朽ち逝く過程を楽しむのも一興。
この裁ちばさみが醸し出す雰囲気が忘れられない。
味の出た化粧台、大切に使われていたのかとても状態が良い。

修繕や修復を加え、再び命を宿し、新たな持ち主のもとへ

商品は県内外に買い付けに行ったり、依頼により個人宅等に引き取りに行くこともあるとのことでした。中には壊れている物もあると思われ、ご主人自ら修理を行っていました。
自分が持っている物も長い間使っていると愛着が生まれ、まるでそれが生きているかのように錯覚します。普段愛用していた物が壊れた時にはとても寂しい思いをしますが、修理のしようもなく結局捨てることになります。
そんな道具たちを修復し、新たな持ち主のもとへ送り出すことができるのであれば、その物自身もきっと嬉しく感じていると思います。

ご主人が修繕を加え新たな命が宿る。

いかがでしたでしょうか。「古道具チクタ」には現在でも使用できる物から、アンティークとして飾っておきたい物まで幅広くあります。この道具はどんな人が使っていたのだろうか…などと想像したり、並べられている商品を観ているだけでも楽しむことができます。

デザイン面も機能面も洗練された現代のアイテムはとてもスマートですが、あえて古いものを使い、その風合いや不便さを味わい、歴史を感じてみることも楽しいと思います。ぜひ行ってみてください。

古道具チクタ
島根県出雲市塩冶町864番地
13:00~18:00
水曜日
0853-31-4495
https://www.tikuta.net/
あり(6台程度)
※データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。
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y.takayuki0607
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伝統的な文化、歴史的建造物、星空や夜景撮影が好きで夜を中心に活動しております。 山陰の魅力を写真とキャプションで発信していこうと思います。 よろしくお願いいたします。
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